【編集後記】備えあれば・・・ケアマネとしてできる事
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高齢者特徴・疾病
問題 高齢者に多い症状・疾患について正しいものはどれか。3つ選べ。
1 高齢者の難聴では,伝音性難聴が多い。
2 服用する薬剤数が多くなると,副作用のリスクは増大する。
3 心房細動では,心内で形成された血栓により,脳梗塞をきたすことが多い。
4 高齢者のめまいは,内耳の障害のほか,血圧のコントロール不良,脳腫瘍などが
原因となることがある。
5 加齢黄斑変性では,進行しても視力が失われることはない。
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201626
問題1 解答2・3・4
1…× 高齢者の難聴とくれば伝音性難聴ではなく、感音性難聴ですね。高音が聞き取りづらくなるのが特徴です。伝音性難聴は文字通り、音の伝わりの支障によって生じる難聴のことです。外耳や中耳が原因の難聴で、構造障害が原因です。感音性難聴は、音の感知に支障が出て起こる難聴になります。構造上の問題というより、機能上の問題です。内耳に原因があります。音振動を電気信号に変換し、脳に伝えるという一連の機能にどこかに障害が生じて起きる難聴です。
2…○ たくさんのクスリを服用すると、それらすべての副作用を受けることになりますので、リスクは高まります。クスリ同士の相互作用もあったりするので、多剤の服用は注意が必要です。
3…○ 心房細動というのは文字通り、心房が細かく動くという不整脈の一種です。血液の流れにみだれが生じるため、血栓ができやすく、その血栓が脳の毛細血管でつまることで脳梗塞に至るというケースが多々あります。これを心原性脳梗塞といったり、心原性脳塞栓といったりします。
4…○ めまいにはいろいろな原因があります。この設問にあるとおり、内耳障害のこともあれば、血圧不良、脳腫瘍のこともありますし、薬剤によって起きることもあります。
5…× 加齢黄斑変性は、アメリカの中途失明原因一位の疾患です。日本の中途失明原因一位は緑内障ですね。加齢黄斑変性というのは、網膜の中心部である黄斑に障害が生じて、ものが見えなくなる病気です。視界が歪んだり、中心部分が暗くなる中心暗点が特徴です。緑内障というのは、眼圧上昇が発症原因になります。何らかの理由で目の圧力である眼圧が上昇し、視神経を圧迫して目が見えなくなります。
解説は以上です。
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【編集後記】備えあれば・・・ケアマネとしてできる事
緊急速報!ウイーン、ウィーン、ウイーン地震です・・・www
昨日の朝4時過ぎ
千葉県で地震が発生。
こちらの地域はそんなに大変な事態ではありませんでした。
スマホの音にびっくりした子供達は不安そうに私の体をギュッと離さなく
怯えていましたよ。
この音を聞くと
東日本大震災を思い出しますね…。
オンラインで繋がっている仲間の方や、遠く離れている友人より
心配していただき、感謝です。
災害発生時には、
もちろんケアマネジャー自身も被災します。
仕事柄、独居の利用者さんは大丈夫であっただろうか。
認知や精神疾患の方は特に。と考えますよね。
当然ながら、まずは自分自身や、
自分の家族の安全を確保することが重要となります。
その上で無事安全が確保されたら、
次に出勤できるか、出勤すべきかということになります。
そもそも、
災害にもいろいろあります。
電話がつながる場合は、
どこからでも利用者の安否確認を行うことができます。
では、電話がつながらない場合は、
ケアマネが担当の利用者宅を一軒一軒安否確認に回るのか、
ということになります。
私は、それは難しいと考えます。
そもそも先ほどの話のように、
公共交通機関が止まってしまったら、
出勤することさえ難しい場合もあります。
仮に出勤できたとして、
ケアマネが安否確認に行こうと思っても、
1日で担当利用者全員のところへ
訪問することは不可能ですし、
行ったところで何もできないことも考えられます。
ケアマネジャーとして、災害に備えてできることは何なのか?
既往歴、服薬情報、必要な医療処置、医師から指導されていること、
緊急連絡先、などの情報は、
日常のモニタリング時に、定期的に更新することが望まれます。
また災害発生時に、一人暮らしかどうか
家族の有無、重症度等により、
どの利用者から優先的に安否確認等を行うか、
事前に決めておくことも必要な準備になるでしょう。
災害時に人を助けることができるのは、
自衛隊、消防、警察、行政、医療機関等を除けば、
やはり地域住人同士の助け合いが主になると思います。
残念ながら、ケアマネは利用者宅に辿り着いたとしても、
全く役に立たないことも十分考えられます。
ただ、利用者が救助され、どこかで保護されている場合、そこに対して必要な情報を伝達することは、ケアマネジャーの重要な役割になるでしょう。
ただ、どこに保護されているのか、どういう状況なのか、
それを確認できる他機関との連携がなければ成立しません。
ケアマネではどうしようもできないことも多いですので、
まずは最低限、災害時に介護事業所同士での情報共有は、できるようにしておきたいものですね。
昨日の地震で日頃から、こういった備えもケアマネジャーとして
大事だなと考えさせられました。
あさひ