
ケアマネ試験問題 本試験2025年 問題30
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問題 認知症やそのケアについて適切なものはどれか。2つ選べ。
1.軽度認知障害(MCI) は、認知症に移行することがある。
2.記憶障害や見当識障害は、認知症の中核症状である。
3.パーソン・センタード・ケアとは、介護者本位で効率を優先して行うケアのことである。
4.認知症初期集中支援チームは、行方不明の認知症の人を捜索する仕組みである。
5.認知症カフェは、介護保険の給付対象のサービスである。
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答え1・2
解答
1..適切。
軽度認知障害(MCI:Mild Cognitive Impairment)は、健常な状態と認知症の中間の段階です。物忘れなどの症状はみられますが、日常生活への支障は比較的少ない状態です。
MCIの人は、認知症へ移行することがあります。ただし、必ず認知症になるわけではなく、改善したり維持したりする場合もあります。
2..適切。
記憶障害や見当識障害は、認知症の中核症状です。
認知症の症状は大きく次の2つに分けられます。
①中核症状
脳の機能低下によって直接起こる症状で、認知症の人に共通してみられます。進行に伴い悪化しやすい特徴があります。
例:記憶障害・見当識障害・実行機能障害・失語・失行・失認
②BPSD(行動・心理症状)
以前は「周辺症状」と呼ばれていました。環境や関わり方、体調、心理状態などの影響を受け、人によって現れ方が異なります。
例:妄想・興奮・徘徊・不眠・抑うつ・幻覚など。
3..適切でない。
パーソン・センタード・ケアとは、介護者本位で効率を優先するケアではありません。
認知症の人を一人の「その人らしい存在」として尊重し、本人の立場に立って行うケアをいいます。
4..適切でない。
行方不明になった認知症高齢者などを地域で捜索する仕組みは、SOSネットワークです。
一方、認知症初期集中支援チームは、認知症が疑われる人や認知症の人、その家族を対象に、医療・介護の専門職が訪問し、早期支援を集中的に行うチームです。
「捜索=SOSネットワーク」「初期支援=認知症初期集中支援チーム」で整理すると覚えやすいです。
5..適切でない。
認知症カフェは、介護保険給付の対象サービスではありません。
認知症の人や家族、地域住民、専門職などが気軽に交流し、相談や情報交換ができる地域の集いの場です。
🔍 試験ポイントまとめ
- MCI → 認知症へ移行することがある
- 記憶障害・見当識障害=中核症状
- パーソン・センタード・ケア=本人中心
- SOSネットワーク=捜索
- 認知症初期集中支援チーム=初期支援
- 認知症カフェ=介護保険給付対象外(地域の集いの場)
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✏️編集後記 できなくなったことより、まだできること
「もう危ないから、座っていて!」
「何回同じこと言うの?」
認知症の介護をしていると、つい言ってしまう言葉があります。
ある娘さんの話です。
認知症になったお母さんと、2人暮らし。
昔は料理が得意で、近所でも評判だったお母さん。
けれど認知症が進み、味噌汁に塩を何回も入れてしまう。
火を消し忘れる。冷蔵庫を開けては「何を作るんだっけ?」と困った顔。
娘さんは最初、こう思っていました。
「危ないから何もさせない方がいい」
「私が全部やった方が早い」
確かにその方が効率は良い。失敗も少ない。
でも、ある日お母さんがポツリと言ったそうです。
「私、何もできなくなっちゃったね…」
その言葉が胸に刺さった。
認知症になると、できないことは増えていきます。
でも、その人らしさまで消えるわけではありません。
そこで娘さんは少し関わり方を変えました。
包丁は危ないと思わずお母さんにお願いする。
味噌汁の味見は一緒にする。
「お母さん、この味どう?」と聞いてみる。
すると不思議なことに、お母さんの表情が少しずつ変わっていったそうです。
「昔はね、お父さんがお味噌汁濃いって言うからさ」
忘れていたはずの昔話が出てきて、笑顔が増えた。
認知症ケアで大切なのは、
“できないこと”ばかりを見ることではありません。
「この人は何ができるだろう?」
「どうしたらその人らしさを守れるだろう?」
これが
パーソン・センタード・ケア(本人中心のケア)
の考え方です。
介護者本位で「早く・安全に・効率よく」だけを目指すと、本人の役割や自信を奪ってしまうことがあります。
もちろん介護はきれいごとではありません。
イライラする日もある。時間に追われる日もある。
それでも、「この人らしさを残したい」という視点が少しあるだけで、関わり方は変わります。
認知症になっても、人生は続いていく。
娘とお母さんの2人三脚は、以前とは違う形になったけれど――
「できなくなったこと」ではなく、
「まだ一緒にできること」を探しながら、今日も歩いているのです。
“認知症をみる”のではなく、“その人をみる”。
それが、パーソン・センタード・ケアなのかもしれません。
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