あさひのケアマネ ブログ

ケアマネ試験合格の道へ

ケアマネ試験:介護老人保健施設【行ったり来たりでいい】



ケアマネ試験問題 本試験2021年 問題44

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

問題 介護老人保健施設について正しいものはどれか。2つ選べ。

 

1    入所者の在宅復帰を目指す。

2    入所者は、要介護者より要支援者が多い。

3    サテライト型小規模介護老人保健施設は、定員29人以下である。

4    施設内で提供される保健医療サービスで完結する施設サービス計画を立てる。

5    災害その他のやむを得ない事情がある場合でも、入所定員を超えて入所させてはならない。

答え13

解説

1正しい。

介護老人保健施設(老健)は、病院と自宅の中間的な施設です。医師の管理のもと、看護・介護・リハビリテーションを提供し、利用者が再び自宅で生活できるよう支援することを目的としています。そのため「在宅復帰施設」とも呼ばれます。

2誤り。

老健に入所できるのは要介護1~5の認定を受けた人です。要支援1・2の人は入所対象ではありません。したがって、「要支援者の方が多い」という比較自体が成り立ちません。

3正しい。

介護老人保健施設(老健)には、定員29人以下の小規模介護老人保健施設があります。

小規模老健には次の3つの類型があります。

① サテライト型
② 医療機関併設型
③ 分館型

「サテライト」とは衛星という意味です。本体となる老健を中心に、その近くで密接に連携しながら運営される小規模老健をサテライト型といいます。

一方、病院や診療所に併設されているものを医療機関併設型といいます。

また、本体老健と一体的に運営され、過疎地域などに設置される小規模老健を分館型といいます。通常規模の老健を整備することが難しい地域でも、本体施設の支援を受けながらサービスを提供できる仕組みです。

つまり、

  • サテライト型=本体老健と密接に連携
  • 分館型=本体老健と一体的に運営
  • 医療機関併設型=病院・診療所に併設

という違いがあります。

いずれも「母体となる施設があって成り立つミニ老健」とイメージすると覚えやすいでしょう。試験では「小規模老健=29人以下」が頻出ポイントです。

4誤り。

老健の施設サービス計画では、施設内のサービスだけでなく、利用者や家族の状況に応じて、インフォーマルサービスや地域の社会資源も活用しながら支援を考えます。

介護保険給付上は他の居宅サービス等との併用はできませんが、施設内サービスだけで計画を完結させなければならないわけではありません。

 

5誤り。

原則として、老健は定員を超えて入所させることはできません。

しかし、災害や虐待からの避難など、やむを得ない事情がある場合には、利用者の安全確保を優先し、例外的に定員を超えて受け入れることが認められています。

在宅復帰を目指す施設
入所対象は要介護者のみ
サテライト型は29人以下
災害時などは定員超過も例外的に可能

 

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✏️編集後記 行ったり来たりでいい

老健は「卒業する場所」ではなく、「支え続ける場所」かもしれない

 

私は長年、介護老人保健施設(老健)で働いていました。

当時の私は、老健とはリハビリをして元気になり、自宅へ帰るための施設だと思っていました。

病院から退院し、自宅復帰を目指すための「レベルアップ施設」。

それが老健の役割だと考えていたのです。

実際、多くの方がリハビリを頑張り、自宅へ戻っていきました。

しかし、現場で働くうちに気付かされたことがあります。

人生は思い描いた通りには進まないということです。

「家に帰りたい」

「また畑に行きたい」

「最期は自宅で過ごしたい」

そんな願いを持ちながらも、病気の進行や体力低下によって、その希望が叶わない方もいました。

老健で看取りを迎える方もいます。

私たちは、その願いを無理に変えるのではなく、その時々の本人や家族の気持ちを受け止め、一緒に悩み、一緒に考えてきました。

そして今。

私は居宅ケアマネジャーとして在宅支援に携わっています。

すると今度は、在宅生活の厳しさを目の当たりにします。

介護する家族の疲労。

夜間の不眠。

繰り返す転倒。

少しずつ進行する認知症。

「やっぱり家で暮らし続けるのは難しいのかな……」

そんな場面にも数多く出会います。

でも、その時に思い出すのです。

老健は「施設に入る場所」ではなく、「在宅生活を支える場所」でもあるということを。

体力が落ちたら短期入所でリハビリをする。

介護する家族が疲れたら少し休む。

状態が不安定になったら専門職の目で様子を見る。

そして落ち着いたら、また自宅へ戻る。

老健と在宅は対立するものではありません。

どちらかを選ぶものでもありません。

うまく行き来しながら、その人らしい暮らしを支えていくものです。

老健時代は「自宅へ帰る支援」を見てきました。

居宅ケアマネになった今は「自宅で暮らし続ける苦労」を見ています。

だからこそ思います。

老健は卒業する場所ではなく、人生の節目節目で何度でも頼れる場所なのかもしれません。

在宅と老健。

その橋渡しができることこそ、介護の大きな力なのだと感じています。

あさひ

 


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