
ケアマネ試験問題 本試験25回 2022年 問題54
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問題 介護保険における福祉用具について正しいものはどれか。3つ選べ。
- 使用目的は、利用者の自立した日常生活の支援であり、介護者の負担軽減ではない。
- 貸与する際には、福祉用具専門相談員は、具体的なサービス内容等を記載した福祉用具貸与計画を作成しなければならない。
- 複数の福祉用具を貸与する場合には、通常の貸与価格から減額して貸与することができる。
- 入浴用いすなどの入浴補助用具は、特定福祉用具販売の対象となる。
- 取付工事の有無にかかわらず、手すりは福祉用具貸与の対象となる。
・
・
・
答え 2・3・4
解説
1…誤り。
福祉用具の目的は、利用者の自立した日常生活を支援することだけではありません。介護を行う家族などの介護者の負担を軽減することも重要な目的です。例えば、移動用リフトを使用することで移乗介助の負担が軽くなったり、歩行器や手すりを利用することで利用者が自分で移動できるようになれば、介護者の介助量も減少します。そのため、「介護者の負担軽減ではない」という記述は誤りです。
2…正しい。
福祉用具貸与事業所では、利用者一人ひとりの心身の状況や生活環境、希望などに応じて、福祉用具専門相談員が福祉用具貸与計画を作成することが義務付けられています。
計画には、貸与する福祉用具の種類や利用目的、具体的なサービス内容などを記載し、適切な福祉用具が提供されるようにします。
3…正しい。
福祉用具貸与では、複数の福祉用具をまとめて貸与する場合や、特殊寝台と特殊寝台付属品をセットで貸与する場合などに、通常の貸与価格より減額した料金を設定することが認められています。ただし、このような割引を実施するためには、運営規程に定めたうえで都道府県へ事前に届け出る必要があります。そのため、すべての事業所で実施されているわけではありません。
4…正しい。
入浴用いすや浴槽台、浴槽用手すり(浴槽グリップ)などの入浴補助用具は、特定福祉用具販売の対象です。福祉用具は原則として貸与ですが、直接肌に触れて衛生面への配慮が必要なものや、再利用に適さないものについては販売となります。
特定福祉用具販売の販売種目としては、1:腰掛便座、2:簡易浴槽、3:入浴補助用具、4:リフト釣具部分、5:自動排泄処理装置交換可能部分、6:排泄予測支援機器、の6つがあります。
5…誤り。
手すりは、取付工事が不要な置き型の手すりであれば福祉用具貸与の対象です。一方、壁などに固定するため取付工事が必要な手すりは、福祉用具貸与ではなく住宅改修の対象となります。同様に、スロープも工事不要のものは福祉用具貸与、工事を伴うものは住宅改修として扱われます。
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✏️編集後記 福祉用具は「道具」ではない。命を守るパートナー。
福祉用具は、歩行器や車いす、手すりなど、本当にたくさんの種類があります。
「歩けるようになるなら。」
「転ばないように。」
そんな思いで導入される福祉用具ですが、福祉用具は、選べば終わりではありません。
実は、事例検討会で忘れられないケースがありました。
ある利用者さんが歩行器を使用していました。しかし、その方には使い方が十分に合っておらず、誤った方法で使用してしまいました。
結果として転倒し、頭を強く打ち、そのまま亡くなられたのです。
その話を聞いたとき、私は胸が締めつけられました。
「良かれと思って導入した福祉用具が、命を奪ってしまうこともある。」
福祉用具は便利な道具ですが、その人に合って初めて力を発揮します。
だからこそ、ケアマネジャーは考えます。
「なぜ、この福祉用具が必要なのか。」
「転倒した本当の原因は何なのか。」
「歩行能力なのか、筋力なのか、認知機能なのか。」
「環境を変えれば解決できるのではないか。」
目の前の課題だけを見るのではなく、その課題を生み出している阻害要因まで考えることが大切です。
そして、一人で判断しないこと。
福祉用具専門相談員の知識、理学療法士・作業療法士などリハビリ専門職の視点、介護職や家族の気づき。
それぞれの専門性が集まることで、「その人らしく安全に暮らせる方法」が見えてきます。
ケアマネジャーの役割は、福祉用具を貸与することではありません。
「その人の暮らし」と「その人の命」を守る選択をすること。
福祉用具は、単なる道具ではありません。
その一本の手すりが、また歩きたいという希望になることもあります。
その一台の歩行器が、大好きな散歩を続けられる力になることもあります。
だからこそ、私たちはいつも問い続けたいです。
迷うこともとても大事。
「この福祉用具は、本当にこの人の人生を支えるものになっているだろうか。」
と、常に問いながらケアマネジメントをしていきます。
あさひ
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