あさひのケアマネ ブログ

ケアマネ試験合格の道へ

ケアマネ試験:福祉用具【命を支える選択】

ケアマネ試験問題 本試験25回 2022年 問題54

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

問題 介護保険における福祉用具について正しいものはどれか。3選べ。 

 

  1. 使用目的は利用者の自立した日常生活の支援であり、介護者の負担軽減ではない。 
  2. 貸与する際には、福祉用具専門相談員は具体的なサービス内容等を記載した福祉用具貸与計画を作成しなければならない。 
  3. 複数の福祉用具を貸与する場合には、通常の貸与価格から減額して貸与することができる。 
  4. 入浴用いすなどの入浴補助用具は、特定福祉用具販売の対象となる。 
  5. 取付工事の有無にかかわらず、手すりは福祉用具貸与の対象となる。 

答え 234 

 

解説

1…誤り。

福祉用具の目的は、利用者の自立した日常生活を支援することだけではありません。介護を行う家族などの介護者の負担を軽減することも重要な目的です。例えば、移動用リフトを使用することで移乗介助の負担が軽くなったり、歩行器や手すりを利用することで利用者が自分で移動できるようになれば、介護者の介助量も減少します。そのため、「介護者の負担軽減ではない」という記述は誤りです。

 

2…正しい。

福祉用具貸与事業所では、利用者一人ひとりの心身の状況や生活環境、希望などに応じて、福祉用具専門相談員が福祉用具貸与計画を作成することが義務付けられています。

計画には、貸与する福祉用具の種類や利用目的、具体的なサービス内容などを記載し、適切な福祉用具が提供されるようにします。

 

3…正しい。

福祉用具貸与では、複数の福祉用具をまとめて貸与する場合や、特殊寝台と特殊寝台付属品をセットで貸与する場合などに、通常の貸与価格より減額した料金を設定することが認められています。ただし、このような割引を実施するためには、運営規程に定めたうえで都道府県へ事前に届け出る必要があります。そのため、すべての事業所で実施されているわけではありません。

 

4…正しい。

入浴用いすや浴槽台、浴槽用手すり(浴槽グリップ)などの入浴補助用具は、特定福祉用具販売の対象です。福祉用具は原則として貸与ですが、直接肌に触れて衛生面への配慮が必要なものや、再利用に適さないものについては販売となります。

 

特定福祉用具販売の販売種目としては、1:腰掛便座、2:簡易浴槽、3:入浴補助用具、4:リフト釣具部分、5:自動排泄処理装置交換可能部分、6:排泄予測支援機器、の6つがあります。

 

5…誤り。

手すりは、取付工事が不要な置き型の手すりであれば福祉用具貸与の対象です。一方、壁などに固定するため取付工事が必要な手すりは、福祉用具貸与ではなく住宅改修の対象となります。同様に、スロープも工事不要のものは福祉用具貸与、工事を伴うものは住宅改修として扱われます。

 

*********************

✏️編集後記 福祉用具は「道具」ではない。命を守るパートナー。

 

福祉用具は、歩行器や車いす、手すりなど、本当にたくさんの種類があります。

 

「歩けるようになるなら。」
「転ばないように。」

 

そんな思いで導入される福祉用具ですが、福祉用具は、選べば終わりではありません。

 

実は、事例検討会で忘れられないケースがありました。

 

ある利用者さんが歩行器を使用していました。しかし、その方には使い方が十分に合っておらず、誤った方法で使用してしまいました。

結果として転倒し、頭を強く打ち、そのまま亡くなられたのです。

 

その話を聞いたとき、私は胸が締めつけられました。

 

「良かれと思って導入した福祉用具が、命を奪ってしまうこともある。」

 

福祉用具は便利な道具ですが、その人に合って初めて力を発揮します。

 

だからこそ、ケアマネジャーは考えます。

 

「なぜ、この福祉用具が必要なのか。」
「転倒した本当の原因は何なのか。」
「歩行能力なのか、筋力なのか、認知機能なのか。」
「環境を変えれば解決できるのではないか。」

 

目の前の課題だけを見るのではなく、その課題を生み出している阻害要因まで考えることが大切です。

 

そして、一人で判断しないこと。

 

福祉用具専門相談員の知識、理学療法士・作業療法士などリハビリ専門職の視点、介護職や家族の気づき。

 

それぞれの専門性が集まることで、「その人らしく安全に暮らせる方法」が見えてきます。

 

ケアマネジャーの役割は、福祉用具を貸与することではありません。

 

「その人の暮らし」と「その人の命」を守る選択をすること。

 

福祉用具は、単なる道具ではありません。

 

その一本の手すりが、また歩きたいという希望になることもあります。

 

その一台の歩行器が、大好きな散歩を続けられる力になることもあります。

 

だからこそ、私たちはいつも問い続けたいです。

迷うこともとても大事。

 

「この福祉用具は、本当にこの人の人生を支えるものになっているだろうか。」

 

と、常に問いながらケアマネジメントをしていきます。

 

あさひ

 


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ケアマネ試験: 生活保護制度【「生活保護=いい暮らし」は本当?】



ケアマネ試験問題 本試験第22回 2019年 問題59

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

問題  生活保護制度について正しいものはどれか。3選べ。 

  1. 保護は、世帯を単位として、その要否と程度が決められる。 
  2. 介護扶助には、介護予防に関する給付も含まれる。 
  3. 介護扶助における居宅介護は、必要があれば、居宅介護支援計画に基づかないものも認められる。 
  4. 65歳以上の被保護者の介護保険料は、介護扶助として給付される。 
  5. 生業扶助は、原則として、金銭給付である。 

答え 125 

【解説】
1…正しい。

生活保護は世帯を単位として、保護が必要かどうか、またどの程度の保護を行うかを判断します。これを「世帯単位の原則」といいます。世帯全体の収入や資産、働く能力などを活用してもなお最低生活を維持できない場合に、不足分が保護されます。ケアマネ試験では、生活保護の4原理・4原則の一つとして頻出です。

基本原理4 
1:国家責任による最低生活保障の原理

2:無差別平等の原理

3:最低生活保障の原理

4:補足性の原理

基本原則4 
1:申請保護の原則

2:基準及び程度の原則

3:必要即応の原則

4:世帯単位の原則 


2…正しい。

介護扶助には、要介護者に対する介護給付だけでなく、要支援者に対する介護予防サービスも含まれます。つまり、生活保護受給者が介護予防サービスを利用する場合も、介護扶助の対象となります。「介護扶助=介護給付だけ」と思わないよう注意しましょう。


3…誤り。

介護扶助における居宅介護は、居宅介護支援計画(ケアプラン)に基づいて提供されるものに限られます。必要だからといって、ケアプランに位置付けられていないサービスを介護扶助で利用することはできません。介護予防サービスについても、介護予防支援計画に基づくことが必要です。


4…誤り。

65歳以上の生活保護受給者が負担する介護保険料は、介護扶助ではなく生活扶助の中で賄われます。一方で、介護サービスを利用した際の**利用者負担(原則1割負担)**は介護扶助から給付されます。試験では「保険料は生活扶助、サービス利用料は介護扶助」と整理して覚えると混同しにくくなります。


5…正しい

生業扶助は、就労に必要な技能の習得や高校就学に必要な費用などを支援する扶助で、原則として金銭給付です。生活保護には8種類の扶助がありますが、原則として医療扶助と介護扶助は現物給付、それ以外は金銭給付となります。この違いはケアマネ試験でもよく問われるポイントです。

 

 

*********************

✏️編集後記「生活保護=いい暮らし」は本当?

「生活保護を受けている人って、お酒は飲めないんでしょ?」
「旅行なんて行けないよね?」
「いい暮らしをしている人もいるって聞くけど…」

こんな話を耳にすることがあります。

実は、お酒も旅行も一律に禁止されているわけではありません。

 

生活保護は、生活を厳しく管理する制度ではなく、健康で文化的な最低限度の生活を保障する制度だからです。

 

では、どんな人が利用しているのでしょうか。

 

ケアマネとして関わる中では、国民年金だけでは生活が成り立たず、生活保護を利用している高齢者に出会うことがあります。

 

長年まじめに働いてきても、病気になったり、一人暮らしになったり、年金だけでは家賃や生活費を賄えなくなることがあります。

 

生活保護は、「楽をするため」の制度ではありません。

 

人生の途中で困ったときに、最低限度の生活を守り、自立を支える最後のセーフティネットです。

 

試験でも、「生活保護=ぜいたくな暮らし」ではなく、健康で文化的な最低限度の生活を保障する制度であることです。

 

あさひ

 


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ケアマネ試験:生活困窮者自立支援制度【なぜ生活困窮者自立支援制度はできたの?】



ケアマネ試験問題 第22回 2019年 問題58

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

問題 生活困窮者自立支援制度について正しいものはどれか。3つ選べ。

1.生活困窮者自立支援法は、生活困窮者対策及び生活保護制度の見直しの一体的な検討を経て国会に提出され、成立した。

2.生活困窮者自立支援法の対象者は、稼働年齢層に限定されている。

3.生活困窮者自立相談支援事業は、必須事業である。

4.生活困窮者就労準備支援事業は、任意事業である。

5.生活困窮者住居確保給付金の支給は、任意事業である。

答え 1・3・4

解説

1…正しい

生活困窮者自立支援法は、生活保護に至る前の段階で支援を行い、自立を後押しすることを目的として制定されました。生活困窮者対策と生活保護制度の見直しを一体的に検討したうえで、平成25年(2013年)に成立した法律です。ケアマネ試験では「生活保護になる前の支援」という位置づけを押さえておくことがポイントです。


2…誤り

生活困窮者自立支援制度は、稼働年齢層だけを対象とする制度ではありません。生活保護を受給していないものの、生活に困窮し、生活保護に至るおそれがある人が対象です。高齢者や障害者なども状況に応じて対象となるため、「稼働年齢層に限定される」という表現は誤りです。

 
3…正しい

生活困窮者自立相談支援事業は、市町村が必ず実施しなければならない必須事業です。相談支援員が生活全体の課題を整理し、一人ひとりに合わせた支援計画を作成して、必要な制度やサービスにつなげていきます。まず相談窓口となる中心的な事業であることを覚えておきましょう。


4…正しい

生活困窮者就労準備支援事業は、任意事業です。すぐに就職することが難しい人に対して、生活リズムを整えたり、社会とのつながりを回復したりしながら、段階的に就労を目指す支援を行います。「就労準備支援=任意事業」とセットで覚えると試験でも得点しやすくなります。


5…誤り

住居確保給付金の支給は、任意事業ではなく必須事業です。離職や廃業などにより住まいを失った、または失うおそれがある生活困窮者に対して、一定期間、家賃相当額を支給し、住まいを確保しながら就職活動や生活再建を支援します。「住居確保給付金=必須事業」は頻出なので、自立相談支援事業と合わせて必須事業は2つと整理して覚えておきましょう。

 

*********************

✏️編集後記 なぜ生活困窮者自立支援制度はできたの?

背景・・・

生活困窮者自立支援法は、リーマンショック(2008年)がきっかけで生まれました。

リーマンショック後、

・失業者が急増
・非正規雇用の増加
・働きたくても働けない人が増える
・生活保護を受ける前の段階で困っている人が急増


という社会問題が起こりました。

しかし当時は、

 

「生活保護になる前に支援する制度」が十分に整っていませんでした。

 

そこで、

 

「生活保護になる前から相談に乗り、自立を支援しよう」

 

という考えで制度が作られました。

【歴史】

2008年

リーマンショック
生活困窮者が急増
⬇️

2013年

生活困窮者自立支援法が成立(平成25年)
⬇️

2015年4月

制度スタート(平成27年施行)
⬇️

その後

就労支援、家計改善支援、子どもの学習支援、居住支援などが充実。
令和6年改正では、高齢単身世帯の増加などを踏まえ、住まいの支援がさらに強化されました。

 

「このご家族… 大丈夫かな…」

ケアマネとして関わっていると、そんなふうに感じることがあります。

 

介護のために仕事を辞めた。

 

収入が減り、生活が苦しくなっていく。

 

今の時代、生活が立ち行かなくなってしまう人は決して少なくありません。

 

そんなとき、生活保護だけではありません。

 

生活困窮者自立支援制度は、生活保護に至る前の段階で、自立を支えるための制度です。

 

あさひ

 


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ケアマネ試験:後期高齢者医療制度【なぜ75歳で変わる?】

ケアマネ試験問題 2019年第22回 再試験 問題60

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

問題 後期高齢者医療制度について正しいものはどれか。3べ。

 

  1. 後期高齢者医療給付には、高額療養費及び高額介護合算療養費の支給が含まれる。
  2. 一部負担の割合は、原則として1割であるが、現役並み所得者3割である。
  3. 後期高齢者医療給付には、入院時食事療養費及び移送費の支給は含まれない。
  4. 生活保護を受けている者も、被保険者となる。
  5. 運営主体は、都道府県ごとにすべての市町村が加入する後期高齢者医療広域連合である。

答え1.2.5

解説

1... 正しい。
後期高齢者医療制度では、医療費の自己負担が一定額を超えた場合に支給される「高額療養費」のほか、医療保険と介護保険の自己負担額を合算し、負担を軽減する「高額介護合算療養費」も給付の対象となっています。医療と介護の両方を利用する高齢者が多いため、重要な制度です。

 

2...正しい。
後期高齢者医療制度では、医療機関で支払う自己負担割合は原則1割です。ただし、一定以上の所得がある人は2割、現役並みの所得がある人は3割負担となります。試験では「現役並み所得者=3割」という点がよく問われます。

 

3...誤り。
後期高齢者医療制度には、入院時食事療養費や移送費も医療給付として含まれています。そのため、「含まれない」という記述が誤りです。

 

4...誤り。
生活保護を受給している人は、医療扶助によって医療が保障されるため、原則として後期高齢者医療制度の被保険者にはなりません。この違いは試験でもよく出題されるポイントです。

 

5...正しい。
後期高齢者医療制度を運営しているのは、市町村ではなく、都道府県ごとに設置されている「後期高齢者医療広域連合」です。市町村は保険料の徴収や各種申請の受付などの窓口業務を担当しています。試験では「運営主体=広域連合」という組み合わせを覚えておきましょう。

 

✏️編集後記

75歳の誕生日、何が起こる?

75歳になると、自宅に後期高齢者医療制度の資格確認書が届きます。

利用者さんからは、

「何が変わるの?」
「病院代が安くなったよ!」

そんな声をよく聞きます。

でも、実は75歳の誕生日に魔法がかかるわけではありません(笑)。

年齢が変わったから体が急に変わるわけでもありません。

では、なぜ医療制度だけが変わるのでしょうか?

実は、日本は長寿国となり、75歳以上の方が増えるにつれて医療費も大きく増えてきました。

このままでは、それぞれの健康保険だけで支えることが難しくなる…。

そこで2008年に誕生したのが後期高齢者医療制度です。

75歳以上の方の医療を、都道府県ごとの後期高齢者医療広域連合がまとめて支える仕組みができました。

ケアマネ試験では、「75歳以上」「後期高齢者医療広域連合」という言葉だけを覚えがちです。

でも、「なぜこの制度ができたのか」という歴史を知ると、知識がつながり、試験でも忘れにくくなります。

制度には、必ず"できた理由"があります。

そこまで理解すると、丸暗記から一歩抜け出せますよ。

あさひ

 


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ケアマネ試験:障害者総合支援法【『これはどの制度?』がわかるケアマネになる。】

ケアマネ試験問題 本試験25回 2022年 問題60

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

問題 障害者総合支援法について正しいものはどれか。3選べ。 

 

  1. その支援には自立支援給付と地域生活支援事業が含まれる。 
  2. 自立支援医療とは育成医療更生医療及び精神通院医療である。
  3. 補装具費の支給は地域生活支援事業の一つである。
  4. 対象とする障害者には、難病の者も含まれる。
  5. サービスの利用を希望する者は都道府県に対して支給申請を行う。 

 

答え 124 

 

解説

1…正しい

障害者総合支援法による支援は、大きく「自立支援給付」と「地域生活支援事業」の2つに分かれています。自立支援給付には介護給付や訓練等給付、自立支援医療、補装具費の支給などが含まれます。一方、地域生活支援事業には相談支援や意思疎通支援、日常生活用具の給付など、市町村が地域の実情に応じて実施する事業が含まれます。この2本柱は頻出なので、必ず押さえておきましょう。

 

2…正しい。

自立支援医療は、自立支援給付の一つで、医療費の自己負担を軽減する制度です。対象となるのは、育成医療・更生医療・精神通院医療の3種類です。育成医療は障害のある児童、更生医療は身体障害者の機能回復、精神通院医療は精神疾患の継続的な通院治療を支援する制度です。この3つの名称はそのまま問われることが多いため、セットで覚えておきましょう。

 

3…誤り。

補装具とは、義肢や義足、車椅子、補聴器、座位保持装置など、身体機能を補うための用具をいいます。補装具費の支給は地域生活支援事業ではなく、自立支援給付に位置付けられています。「補装具=自立支援給付」「日常生活用具=地域生活支援事業」と整理すると、試験で混同しにくくなります。

 

4…正しい。

障害者総合支援法の対象者には、身体障害者、知的障害者、精神障害者(発達障害を含む)だけでなく、難病等の方も含まれます。難病の方も障害福祉サービスを利用できることは、試験でも頻繁に問われる重要ポイントです。「障害者だけではない」という点を押さえておきましょう。

 

5…誤り。

障害者総合支援法の実施主体は市町村です。そのため、障害福祉サービスの利用を希望する場合は、都道府県ではなく、市町村へ支給申請を行います。ケアマネ試験では、「実施主体はどこか」という問題がよく出題されます。介護保険でも保険者は市町村であるため、「障害福祉サービスも申請先は市町村」と覚えておくと整理しやすくなります。

 

 

 

*********************

✏️編集後記

「『介護保険ですか?』その一言が支援の幅を広げる。」

ケアマネの仕事をしていると、

 

「短下肢装具は介護保険で購入できますか?」

 

そんな相談を受けることがあります。

 

実は、短下肢装具などの補装具は、介護保険ではなく障害者総合支援法の制度が関係することがあります。

 

もちろん、その場で制度の細かな内容まで説明できなくても大丈夫です。

 

「これは障害の制度かもしれません。一度、市町村へ確認してみましょう。」

 

そう次につなげられることが、とても大切です。

 

ケアマネは介護保険の専門職ですが、利用者さんの生活は介護保険だけでは支えられません。

 

障害福祉、医療、年金、生活保護など、さまざまな制度が関わることがあります。

 

だからこそ、「詳しく知っていること」よりも、「どの制度につながるのか気付けること」が重要です。

 

その一言が、利用者さんに必要な支援へつながるきっかけになります。

 

介護保険だけで終わらない。

 

少しずつ他制度にも目を向けることで、ケアマネとして支援の引き出しは確実に増えていきます。利用者さんにとっても、「相談してよかった」と思っていただける場面がきっと増えていくはずです。

 

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ケアマネ試験:認知症対応型通所介護【その人らしく生きるを、あきらめない】

 

ケアマネ試験問題 本試験2021年 問題56【第24回】

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

問題 介護保険における認知症対応型通所介護について正しいものはどれか。2選べ。 

 

  1. 生活相談員が認知症対応型通所介護計画を作成する。 
  2. 栄養改善サービスを提供することができる。
  3. 若年性認知症の者は、要介護であっても対象とならない。
  4. 認知症対応型共同生活介護事業所の居間や食堂を活用して行うのは併設型指定認知症対応型通所介護である。
  5. 認知症対応型通所介護計画に位置付けられ、効果的な機能訓練等のサービスが提供できる場合は、事業所の屋外でサービスを提供することができる。 

答え25 

解説

1…誤り。

認知症対応型通所介護計画を作成するのは事業所の管理者です。

生活相談員ではありません。

これは通所介護、地域密着型通所介護、認知症対応型通所介護のいずれも同じで、「通所系サービスの計画は管理者が作成する」と覚えておくと試験で迷いません。

 

2…正しい。

認知症対応型通所介護では、一定の要件を満たした場合に栄養改善サービスを提供することができます。

管理栄養士の配置や栄養ケア計画の作成などの条件を満たせば、栄養改善加算の算定も可能です。

低栄養の予防や改善は、高齢者が元気に生活を続けるために重要な支援の一つです。

 

3…誤り。

認知症対応型通所介護は、認知症があり要介護認定を受けている方が対象です。認知症の種類や発症年齢は問いません。

 

そのため、若年性認知症の方も利用することができます。

 

ただし、認知症の原因となる疾患が急性期で、治療を優先すべき状態にある場合は利用できません。

 

4…誤り。

認知症対応型通所介護には、単独型・併設型・共用型の3つの類型があります。

グループホーム(認知症対応型共同生活介護)の居間や食堂などの共用スペースを利用してサービスを提供するのは、共用型です。

併設型は、特別養護老人ホームなどに併設された事業所で実施されるものをいいます。類型の違いはよく出題されるため、整理して覚えておきましょう。

 

5…正しい。

認知症対応型通所介護は、原則として事業所内でサービスを提供します。

しかし、認知症対応型通所介護計画に位置付けられており、機能訓練などの効果が期待できる場合には、屋外でサービスを実施することも認められています。

 

例えば、公園への散歩や買い物訓練など、日常生活につながる活動は、身体機能や認知機能の維持・向上に役立つ支援として行われています。

 

*********************

✏️編集後記「その人らしく生きるを、あきらめない。」

認知症デイサービスは、本当に柔軟性の高いサービスだと感じます。

 

利用者さん一人ひとりの状態に合わせて、時間の過ごし方を工夫する。

 

気分転換に外へ出て散歩をする。

 

「帰りたい」「落ち着かない」といったBPSD(行動・心理症状)にも、その方の性格や生活歴を大切にしながら寄り添っていく。

 

一般のデイサービスでは対応が難しい方でも、「この方らしく過ごせるにはどうしたらいいだろう」と職員みんなで考え、受け入れてくれる。

 

そこには、「介護をする」のではなく、

「その人を支える」という温かい思いがあります。

 

認知症になったからといって、その人らしさがなくなるわけではありません。

 

好きなことも、笑顔も、長年積み重ねてきた人生も、何一つ変わらない大切な宝物です。

 

だからこそ、その人らしさを失わず、安心できる場所で、

心穏やかに毎日を過ごしてほしい。

 

認知症デイサービスは、そんな願いを形にしてくれる場所なのだと思います。

 

制度の一つとして覚えるだけではもったいない。

 

その先には、一人でも多くの利用者さんが笑顔になり、

一人でも多くの家族が「ここなら安心です」と思える日常があります。

 

私は、これからもそんな温かい場所が地域にもっと増えてほしいと願っています。

 

あさひ

 


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ケアマネ試験:通所介護【お泊まりは大冒険。でも、いつもの場所なら】

ケアマネ試験問題 2021年 問題51【第24回】

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

問題 介護保険における通所介護について正しいものはどれか。3選べ。

 

1.送迎に要する時間は、通所介護費算定の基準となる所要時間には含まれない。

2.通所介護計画は、利用者が作成を希望しない場合には、作成しなくてもよい。

3.利用料以外の料金として、おむつ代の支払いを受けることができる。

4.利用者が当該事業所の設備を利用して宿泊する場合には、延長加算を算定できない。

5.災害等のやむを得ない事情により利用定員を超えてサービスを提供した場合には、所定単位数から減算される。

 

答え134  

解説

1…正しい。

通所介護の所要時間は、事業所でサービスを受ける時間を基準としており、基本的に送迎時間は含まれません。ただし、送迎時に自宅で行う着替えや移乗介助などを通所介護計画に位置付けている場合には、その介助時間を所要時間に含めることができます。試験では「送迎時間」と「送迎時の介護」を区別して覚えておきましょう。 

 

2…誤り。

通所介護計画は、利用者の希望の有無にかかわらず、すべての利用者について作成しなければなりません。利用者の心身の状況や目標に応じたサービスを提供するための重要な計画であり、事業所には作成義務があります。

 

3…正しい。

おむつ代は介護保険給付の対象ではないため、利用者から実費を徴収することができます。同様に食費なども自己負担となります。介護保険で給付されるものと実費負担となるものを整理しておくことが大切です。

 

4…正しい。

いわゆる「お泊まりデイ」の場合、宿泊サービスは介護保険の通所介護とは別のサービスとして扱われます。そのため、宿泊したことを理由に延長加算を算定することはできません。宿泊にかかる費用は介護保険給付ではなく、利用者の自己負担となります。

 

5…誤り。

通常、利用定員を超えてサービスを提供した場合は減算の対象となります。しかし、地震や水害などの災害時には、利用者の安全確保を優先するため、やむを得ず定員を超えて受け入れることが認められています。このような特別な事情による受け入れは減算の対象にはなりません。

 

*********************

✏️編集後記

「お泊まりは大冒険。でも、いつもの場所なら安心できる。」

ある利用者さんのお話です。

 

ショートステイに行くと、


「帰りたい。」
「家に帰る。」


と、不安が強くなってしまいます。

 

でも、毎週通っているデイサービスは大好き。

 

職員さんの顔も知っている。
利用者さんとも顔なじみ。


「おはよう!」と笑顔で一日を過ごせます。

 

考えてみれば、泊まりって誰にとってもちょっとした大冒険ですよね。

 

慣れない場所。

慣れないベッド。

慣れない人たち。

 

認知症のある方なら、その不安はさらに大きくなります。

 

だからこそ、「お泊まりデイ」というサービスは本当に魅力的だと感じます。

昼間はいつも通っている場所で過ごし、そのまま安心して泊まる。

知っている職員さんがいて、知っている景色がある。

 

「初めて泊まる場所」ではなく、「いつもの場所に少し長くいるだけ」。

 

この安心感は、とても大きいと思います。

 

もちろん、お泊まりデイは介護保険サービスではなく、事業所が独自に行っている保険外サービスです。

 

だからこそ、実施しているデイサービスはまだ多くありません。

 

でも、こうしたサービスがもっと広がれば、「ショートステイは苦手だけど、ここなら泊まれる。」という方が増えるかもしれません。

 

利用者さんが安心して過ごせること。

 

そして、ご家族が少しでも安心して休めること。

そんな選択肢が、これからもっと増えてほしい。

 

ケアマネとして、そう願う今日この頃です。

 

あさひ

 


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