あさひのケアマネ ブログ

ケアマネ試験合格の道へ

【自立 対 慈善】ケアマネ試験 調整交付金

 

【編集後記】自立 対 慈善

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問題  介護保険の調整交付金についで正しいものはどれか。3つ選べ。

 

1 国が市町村に交付する。

 

2 すべての市町村に一律に交付される定率の公費負担となっている。

 

3 調整交付金の総額は,介護給付費及び予防給付費の総額の5%に相当する額とする。

 

4 市町村ごとの第1号被保険者の年齢階級別の分布状況を考慮して交付される。

 

5 市町村ごとの第2号被保険者の所得の分布状況を考慮して交付される。

(2019-10)

解答1・3・4

調整交付金は、標準5%とされ、市町村間の財政格差を是正するためのお金になります。この調整交付金も2つあり、⑴普通調整交付金、⑵特別調整交付金、この2つに分けられます。

普通調整交付金は、その市町村の後期高齢者の加入割合、第1号被保険者の所得分布によって調整されます。特別調整交付金は、災害時の保険料減免など、保険者の責任で発生したものでない時に調整されます。介護給付、予防給付の財源の半分は保険料で、第1号被保険者の保険料の割合は23%ですが、市町村の財政によってこの23%の一部を調整交付金でまかなうものです。

1…〇 調整交付金は、国が市町村に交付しています。国庫負担分の5%がそれに当たります。

2…× 調整交付金は①一律交付金、②調整交付金の2つです。一律交付金は、すべての市町村に交付され、調整交付金はすべての市町村に定率で交付されるものではありません。財政の格差によって、調整されて交付されます。

3…〇 調整交付金は、市町村ごとの介護保険財政の調整を行います。調整交付金の総額は、介護給付費及び予防給付費の総額の5%に相当する額とされています。

4…〇 普通調整交付金は、その市町村の後期高齢者の加入割合によって調整されます。

5…× 普通調整交付金は、後期高齢者の加入割合、第1号被保険者の所得分布によって調整されて交付されます。

解説は以上です。

 

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【編集後記】自立 対 慈善


ケアマネジメントでは「自立支援」 がそのゴールといわれています。

しかし「自立」という言葉は広い意味を持っています。

そのため、高齢者ケアマネジメントで身体的自立に限定せずに

精神的自立を含めて考えれば、

ある人が自立できたかどうかの判断は

決して簡単ではありません。

そして、

自立の対極にあるやさしさ、

慈しみの表現として 「慈善」 とのバランスにも悩まされます。

 

利用者の判断能力が不十分なとき、

何を 「ニーズ」 と捉え、

どんな状態を「自立」 と呼ぶのか、

また、利用者の自立のために

家族の自立が阻害されることをどう考えるのか、

といったことを
常に考えさせられます。

 

 利用者にとって何が1番良いことな
のかを判断する 「明確な尺度」 は存在しません。

例えば、 物質的な幸福と安全を

「良いこと」と位置づけることが

できるのかどうかといった

問題が残ることも

忘れてはならないでしょう。

 

常に、「これで良かったのだろうか・・・」

と悩みつづける事なのしれませんね。

 

あさひ