【編集後記】あなたのライフサイクルは?
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問題 ⾼齢者の病状・病態について適切なものはどれか。3つ選べ。
1 喘息や⼼不全による呼吸困難では、起座呼吸で症状が楽になることが多い。
2 ⼼筋梗塞の症状には、必ず強い胸痛がみられる。
3 脚の⾻折で多い部位は、⾻幹部(⾻の中央)である。
4 寝たきりの⾼齢者は、吐いたものが気管や肺に⼊り、誤嚥性肺炎を起こすことがある。
5 急激に浮腫が出現した場合には、⼼不全の増悪なども考えられる。
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2021-38
解答1・4・5
1…○ 心不全では、ポンプ機能の低下によって、血液の循環が悪くなります。そのため仰向けで寝ていると血液が胴体部分に溜まってしまって(肺うっ血)、そこから水分が漏れ出し、肺に溜まって (肺水腫)、呼吸困難に陥ります。上体を起こせば、胴体部で停留していた血液や水分が重力によって下に落ちるので、呼吸は楽になります。これを起座呼吸といいます。心不全の特徴の一つです。また、心不全には浮腫を生じやすくなるという特徴もあります。血液循環が悪くなるため浮腫を生じ、栄養摂取過剰でなくても、水分によって体重が増加するということがあります。これも心不全の特徴ですので、併せて押さえておくといいですね。なお、設問にある喘息も、肺うっ血や肺水腫によって呼吸困難に陥ることを防ぐため、起座呼吸を行います。
2…× 心筋梗塞とは、心臓に酸素と栄養を送る冠動脈が詰まってしまってしまう病気です。前胸部に痛みを生じるのが一般的です。ただ、高齢者においては非定型的な症状が出ることも多く、“無痛性心筋梗塞”といって痛みを感じないこともありますこの場合、発症を自覚できないため、発見や処置が遅れ、命を落とすこともあります。なお、非定型の代表的なものとして、無痛性心筋梗塞のほかに、無熱性肺炎というものもあります。どちらも押さえておくといいですね。
3…× 高齢者の脚に関する骨折で多いのは、大腿骨頸部骨折です。
他にも多い骨折は、1:上腕骨近位端骨折(肩の下)2:橈骨遠位端骨折(手首)3:大腿骨頚部骨折(太もも)4:脊椎圧迫骨折(背骨)になります。
4…○ 誤嚥性肺炎とは、唾液や飲食物等の誤嚥によって肺に雑菌等が侵入して起きる肺炎です。高齢者に多いという特徴があります。寝たきりの方や摂食・嚥下障害のある方に、特に出やすい傾向があります。この設問にある嘔吐物も、誤嚥によって気道、肺に侵入し、誤嚥性肺炎を起こすリスクがあります。
5…○ 心不全では血液の循環が悪くなるため、浮腫を生じます。突然の体重増加や急激な浮腫の出現は、心不全の急性増悪が原因であることが考えられます。
解説は以上です。
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【編集後記】あなたのライフサイクルは?
「人生100年時代」と言われる今の日本で、
人生の後半戦を充実感いっぱいにするためには、
ライフサイクルを知っておく必要があるのです。
ライフサイクルを表す幸福のUカーブ
あなたは「幸福のUカーブ」をご存知ですか?これは年代別の幸福度を表したものです。
この
幸福のUカーブ(Happiness U-Curve)は、
心理学や経済学において、
人々の幸福度が年齢とともに変化する傾向を表現するモデルです。
一般的には、人々の幸福度は若い時期に高く始まり、
成人期に低下し、
その後再び上昇するとされています。
つまり、幸福度は年齢が上がるにつれてU字型の曲線を描くという考え方です。
このU字型のパターンは、様々な文化や国で観察されています。
若い時期には自由や可能性が感じられる一方、
成人期には責任やストレスが増えることが原因で幸福度が低下すると考えられています。
しかし、中年以降、人々は人生の目標や優先事項を再評価し、
自己肯定感や心理的な充実感を回復し始めることが
幸福度の上昇につながるとされています。
ただし、個人によって経験や幸福度の変化は異なります。
統計ではUの字を描くと分かっていても、
「できるなら自分だけは年齢に関係なく、幸福度が高いままでいたい」
と願ってしまうのは当たり前のことなのではないでしょうか。
では、今のあなたが今の年齢で、どうすれば幸福度を上げ、
充足感にあふれた生活を送ることができるのか? が問題となります。
何歳になっても、
なにかのコミュニティに参加されて、
楽しむのも良いのではないでしょうか。
ストレスの多い時期には、
なにか、第三の居場所をつくっても良いかとおもいます。
40歳でも、60歳でも、80歳になっても、何かにチャレンジしたり、
楽しいコミュニティを見つけるのも
脳の活性化にも良いですよ。
高齢者には認知症予防にもなります。
あなたの、お父さん、お母さん、おじいちゃん、あばあちゃんにも
新しい活動を一緒にみつけてあげてみて下さい。
いつまでも元気になるためにね。
あさひ