【編集後記】クラウドサービス
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問題 ⾼齢者にみられる疾病・病態について適切なものはどれか 3 つ選べ。
1 誤嚥性肺炎の予防には、嚥下機能のみを維持すればよい。
2 ⼤腿⾻頸部⾻折は、寝たきりの原因となりやすい。
3 薬の副作⽤によるふらつきにより、転倒を起こすことがある。
4 排泄物による⽪膚の湿潤が加わることで、褥瘡が⽣じやすくなる。
5 褥瘡ができた直後から約 1〜2 か⽉の時期を急性期と呼ぶ。
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2021-34
解答2・3・4
1…× 誤嚥性肺炎というのは、誤嚥によって起きる肺炎のことですね。雑菌を含む唾液等が誤って肺に侵入した際に起きやすいもので、高齢者に多い肺炎の一つです。嚥下機能を高めることが発症の予防になることは間違いありませんが、食前や食後の口腔ケア等も有効ですし、食後の姿勢を工夫することも有効です。また、食事の形状を工夫することも有効な予防策の一つです。嚥下機能の維持のみが誤嚥性肺炎の予防ではありません。
2…○ 大腿骨頸部骨折は、高齢者の四大骨折の一つに挙げられます。四大骨折:1:上腕骨近位端骨折(肩の下)2:橈骨遠位端骨折(手首)3:大腿骨頚部骨折(太もも)4:脊椎圧迫骨折(背骨)いずれも転倒が関係しています。転んだ時に肘をつくと、肩に大きな負担がかかり、上腕骨を骨折します。手をついたときには手首に負担がかかり、橈骨を骨折します。どちらかのお尻をつくかたちで転倒したときには、太もも付け根に負担がかかり、大腿骨頸部を骨折します。垂直に尻もちをつく形で転倒した場合には脊椎を骨折します。この設問で問われている大腿骨頸部骨折をすると、その人は歩くことができません。しば
らく歩かないうちに筋力の低下や身体機能の低下が起き、そのまま歩けなくなるというケースも起こります。
3…○ 抗うつ薬や降圧剤、睡眠薬等には転倒やふらつきが副作用として表れるものもあります。高齢者は肝機能、腎機能の低下等によって副作用が出やすいこともあります。
4…○ 褥瘡の予防には、除圧、栄養、清潔が重要です。衣類やシーツのしわ伸ばし、こまめな体位変換、体圧分散用具の活用等によって除圧をする。そして、十分な栄養補給をする。不潔、湿潤は褥瘡を好発させるため、入浴や清拭等によって、清潔、乾燥状態を保つ。そうしたことが大事ですね。ちなみに、入浴は清潔効果だけでなく、血行促進効果もあるので、褥瘡予防には有効といえます。
5…× 急性期というのは、“なってすぐ”の状態をいいます。急性期を過ぎて、しばらく経ったものを慢性期といいます。時期の目安でいうと、発生直後から1〜3週間を急性期褥瘡といい、それ以降を慢性期褥瘡といいます。
解説は以上です。
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【編集後記】クラウドサービス
時代の変化を感じています。
ある
デイサービスより、
連絡が入りました。
その連絡方法は
クラウドサービスの
インターネットがつながる端末さえあれば利用できるサービス。
ようは、スマホで、いつでもどこでも
利用者さんの様子の記録や
バイタルや
連絡事項を確認ができるのです。
写真や動画も入れられるで
歩行の様子や、身体の変化も確認できるのですね。
毎日、送られてくる情報を、ケアマネも介護職員も看護職員も家族も
登録している人はみんな共有と確認できるのです。
先日…
その利用者さんは体中に発赤ができてしまいましてね。
このクラウドのサービスのおかげで、
病院とのやりとりも、できました。
そして、診療情報をいただき、主治医へ報告。
この流れがスムーズになったわけですね。
電話連絡だけではなく、
このようなオンラインで繋がる事。
新しい流れにのることは
いい事ですね。
あさひ