【編集後記】立ち止って考える
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ケアマネ試験2022
問題27 高齢者の精神障害について、より適切なものはどれか。2つ選べ。
- 老年期うつ病では、妄想の症状が発現することはない。
- 老年期うつ病では、自死を図ることはない。
- 高齢者の妄想性障害への対応では、共感が大切な要素である。
- 神経症は、病気ではなく、気のもちようである。
- アルコール依存症のケアには、自助グループなどの地域の社会資源の活用も有用である。
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問題27解答【3.5】
1…適切でない。老年期うつとは、精神的に気分が落ち込んだまま気持ちが高まらず、何事もやる気が起きないなどの状態が2週間以上続くことをうつといいます。老年期うつ病は65歳以上の人がかかるうつ病のことを指します。典型的なうつとは異なり明らかな悲哀の感情が目立ちづらく発見しづらいです。
めまい、しびれ、排尿障害、便秘などの自律神経症状が目立ちます。気分の落ち込みよりも、不安、緊張、が目立ちます。ひどくなると、自分を責める内容の妄想、(罪業妄想)やお金がなくなり生活ができないという(貧困妄想)、不治の病にかかったという内容の(心気妄想)があります。
2…適切でない 老年期うつ病では、自死を図ることがあり注意が必要になります。
3…適切。高齢者の妄想障害への対応は、
否定され、訴えを繰り返すたびに、ご本人の中ではその被害感情、怒りや悲しみ、苦しみが何度も生まれます。
4…適切でない。高齢者においてよく認められる神経症には、抑うつ神経症(神経症性うつ病)や、不安障害、心気症が挙げられます。抑うつ神経症は神経症うつ病とも呼ばれ、不安、焦燥感などの症状を伴う抑うつ気分を主体とした疾患です。
不安障害では、さまざまな身体徴候や精神症状が認められ、うつ病を併発する事が多く見られます。
心気症は、十分な医学的説明がなされない身体症状が存在し、その身体症状に対する誤った解釈に基づき、自分が重篤な病気にかかる恐怖、または病気にかかっているという観念にとらわれることを特徴とします。
5…適切。離脱治療後の依存治療においては、アルコール依存症リハビリテーションプログラム(ARP)が用いられますが、近年では高齢者の特化したプログラムも開発されています。断酒達成率は、配偶者・同居家族の有無、継続的な外来通院と自助グループへの参加の度合いによって決まります。家族の援助が期待できない場合には、介護保険サービスの利用や保健所などの社会資源の活用が有用です。
解説は以上です。
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【編集後記】立ち止まって考える
昨日は
身近なお友達、M子から、
プレゼントとお手紙をいただきました。
そのお手紙のメッセージとして
「頑張りすぎず、たまには立ち止まってね。」
と書かれていたのですね。
「はっ!!」と感じました。
そのM子はとても身近な方で、私の性格も行動もよく知っている。
きっと、M子の目には、突っ走って見えていたのでしょうね。
私もそうですが、
考えているようで深くは考えられていないという状態で、
マグロのように立ち止まったら窒息死するかのように、常に走り続けている方が多いと思います。
立ち止まってる暇などない、走りながら考える。ということが、
なんとなく正しく、また美徳であるような印象が強いのですが、実は走りながら考える事って、目の前の仕事をすすめる事だけに満足しているのです。
一度立ち止まって、長期的に自分を客観的に観察する事は必要だと思います。
どんなにやるべき事が山ほどあったとしても、余裕をもっていないと正しい方向へ進むことができませんね。
効果はどのようにあるのか、これからやってみようと思うのですが、たまには自分の時間をつくって、考える時間をつくってみようと思います。
きっと今後の仕事や人生に生きていくことになると思います。
皆さまも是非、自分にそんな時間を強制的に作ってみて下さい。
あさひ
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