【編集後記】在宅介護 糖尿病患者さんのケア
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ケアマネ試験2022
問題28 次の記述のうち適切なものはどれか。3つ選べ。
- 起立性低血圧は、降圧薬、利尿薬などの薬剤の使用も原因になる。
- 加齢とともに血管の弾力が失われるため、収縮期血圧が低くなる傾向がある。
- 橈骨動脈で脈が触れない場合には、頸動脈や股動脈で脈拍をみる。
- 重度の徐脈は、失神を伴うことがある。
- 昏睡とは、刺激がないと眠ってしまう状態である。
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問題28 解答【1.3.4】
1…適切。起立性低血圧は、立ち上がった際に心臓と脳の位置関係が変わり脳への血流が低下することで起こります。
脱水、自律神経障害(パーキンソン病、糖尿病)、薬(降圧薬、利尿薬)により起こることもあります。高齢者では、加齢による交感神経系の調節反射の障害が原因で起こります。他にも薬剤や飲酒なども原因で起こることもあります。なので設問は適切です。
2…適切でない。血圧は、加齢とともに動脈硬化の変化が進み、血管の弾力が失われるため、収縮期血圧は高くなり、拡張期血圧は低くなる傾向がみられます。逆のことを言っていますので誤りになります。
3…適切。脈拍は通常、手首の手掌側の外側(親指の付け根より3cmほど中枢)で触れます。動脈の拍動を1分当たりで測定します。血圧が低く拍動を触れない場合には、頸動脈や股動脈で脈拍を見ます。心拍数100以上を頻脈、60未満を徐脈と言います。
4…適切。拍動の遅い、脈拍が、60未満を徐脈と言います。高齢になると一般に脈拍数は少なくなります。
徐脈になりやすい人は、加齢や動脈硬化が進んでいる人、甲状腺の病気のある人、薬の副作用です。
重度の徐脈は意識障害、失神を伴うことがあり、治療が必要になります。
5…適切でない。意識レベルには、正常な意識状態である清明、刺激がないと眠ってしまう傾眠、強い刺激でかろうじて開眼する混迷、時々体動がみられるのみの半昏睡、自発的運動がなく痛覚刺激にも反応しない昏睡と言います。設問は、傾眠のことを言っています。
解説は以上です。
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【編集後記】糖尿病患者さんのケア
地域のオンライン研修のお話。
その内容は 在宅介護 糖尿病患者さんのケア について
糖尿病の専門の先生が、地域の介護サービス事業所や施設、
病院の関係者を対象とした研修でした。
まず
糖尿病とは
糖尿病は、その成りたちによっていくつかの種類に分類されますが、
大きく分けると「1型糖尿病」、「2型糖尿病」、「その他の特定の機序、疾患によるもの」、そして「妊娠糖尿病」があります。
世界の糖尿病人口5億3700人
日本は1100万人 世界第9位
2型糖尿病の発症には肥満や運動不足、不摂生な食生活、ストレス、高齢化などが関連していて、発症人数も年々増えています。意外だったのが、遺伝 家系 加齢も関係があるらしいですよ。
一方、1型糖尿病の発症は子供・若年者に多くみられ、
発症原因は自己免疫疾患が関連していると考えられています。
1型糖尿病の発症人数は日本では10万人に1~2人ですが、
世界では年々発症人口が増えており、
年間13万2,600人が発症しているといわれています。
そこで、血糖測定器リブレのお話。
500円玉大のセンサーを上腕後部に装着し、グルコース値を毎分測定できるのです。
センサーは防水性で、最長14日間装着でき、リーダーをセンサーにかざしスキャンするだけで、グルコース値を測定することができる持続血糖測定器。
インスリン注射の治療に関わる患者さんは、医療保険対象となったのですね。
以前のブログでも紹介したことがありましたが、
やはり、先生も進めていました。
研修の事例の中で
リブレを使う事で、介護サービス内で色々と役立ち、
デイサービスなどでも、気軽に測定できて生活が安定していったというお話でした。
主治医の指示があれば、訪問看護の利用の時に、在宅での交換も可能とのこと。
血糖のコントロールが安定することで、
QOLも上がり、その方の望む生活が実現できたとのこと。
研修は良い情報の宝庫です。
学びって楽しいですよ。
あさひ
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