【編集後記】自己覚知できていますか。
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問題 指定介護老人福祉施設の施設サービス計画について正しいものはどれか。3つ選べ。
1 地域住民の自発的な活動を位置付けるよう努める。
2 作成に係るサービス担当者会議の開催等を要する。
3 入所者の家族にも必ず交付しなければならない。
4 施設の行事や日課を記載する。
5 月に1回はモニタリンクを行わなければならない。
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2016-21
解答1・2・4
1…○ 居宅サービス計画も施設サービス計画も、インフォーマルサポートを積極的に位置づけてるとなっています。
2…○ ケアプラン作成時、変更時、更新認定時、区分変更認定時にはサービス担当者会議を開催することが義務付けられています。
3…× 厚生労働省令で、「施設サービス計画を作成した際には、当該施設サービス計画を入所者に交付しなければならない。」と規定されています。つまり、規定されているのは本人に対しての交付だけですね。
4…○ 省令上、施設サービス計画について述べている規定の最後に、「なお、ここでいう指定介護福祉施設サービスの内容には、当該指定介護福祉施設の行事及び日課等も含むものである。」という但し書きがあります。よって、この設問は○です。
5…× 施設介護支援のモニタリングについてはそのように具体的な頻度基準は示されていません。「定期的」に行うものと規定されています。
解説は以上です。
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【編集後記】自己覚知できていますか。
自己覚知とは、言葉通り「自分を知る」ことです。
自分自身との対話によって、自分のことをよく把握することです。
客観的に自分を評価することは、想像以上にむずかしいことだといわれています。
ケアマネジャーはもちろん、介護や福祉の仕事に関わる職種は必須な事です。
利用者に向き合う際に、自らの個性や、性格、考え方の傾向をしっかりと把握し、
プロとして自分の感情や態度をしっかりコントロールできる状態でなければなりません。
では、自己覚知について、状況別に考えてみましょう。
①利用者とのコミュニケーション
利用者の言動がどうしても受容できない、会話がかみ合わないなどの場合、
相手は自分とは違う価値観を持っているということを冷静に認識できるでしょう。
②同僚や上司とのコミュニケーション
話し合いによって自分と相手の価値観の違いをきちんと認識することができるでしょう。
自分の意見を主張するばかりではなく、
相手の立場になって考えることができれば、お互いに理解につながります。
③日常生活におけるストレス
ストレスが溜まると、ついイライラしたり、
家族や友人などにあたってしまったりしがちです。
また、判断が難しいことに対して、ほかの人に決定をまかせてしまいがちの人はいませんか?
自己覚知とは、怒ったり冷静さを失っていたりする自分を、
もうひとりの自分が見つめて語りかけることです。
日常生活におけるさまざまな迷いや不快な感情に対して、
冷静に客観視できれば、人への接し方が変わり、問題があるときには、解決の糸口が見えてくるはずです。
方法としては、今日1日の仕事を振りかえり、
自己覚知を意識した日記をつけることや、
職場の人やコミュニティの方などと、自己覚知について話し合うことなども、
良いでしょう。
自分を見つめる作業を繰り返してみてください。
自分と他人の価値観の違いや共通点を知ったうえで、
幅広い視野をもちながら対人援助の仕事に関わっていくことが大切なのです。
また、日常の仕事において、問題に直面して行き詰ってしまったとき、
自分が思ってもいなかったトラブルが起こったときなどにも、
自己覚知は解決の役に立つでしょう。
あさひ