【編集後記】マズローの法則
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ケアマネ試験2022
問題 25
一人暮らしの A さん(84 歳 男性 要介護 1)は、訪問介護を週 1 回利用している。認知症と診断
されており、片付けができなくなったことに加え、先日は外出先で道に迷って警察に保護された。遠方に住む妹からは、「迷惑をかけるようなら施設に入るよう説得してほしい」との要望があった。A さんは、「このまま家で気楽に暮らし続けたいが、銀行手続等の金銭管理が不安なので、介護支援専門員に管理をお願いしたい」と話している。この時点における介護支援専門員の対応として、より適切なものはどれ
か。3 つ選べ。
1. A さんとの信頼関係を大切にするため、金銭管理を引き受ける。
2 . A さんと妹の同意を得て、民生委員に A さんの最近の状況を説明し、見守りに関する対応を相談する。
3. A さんに日常生活自立支援事業についての情報提供を行う。
4. 妹の要望に応え、施設サービスの利用手続を始める。
5. A さんの認知症の状態や生活状況についての再アセスメントを行う。
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解答【2・3・5】
1…適切でない。金銭管理をAさんが管理してほしいと話していても介護支援専門員が管理することはできません。
2…適切である。Aさんの妹さんの同意を得て、民生委員さんにAさんの最近の状況を説明し見守りに関する対応を相談することは、適切な対応です。
インフォーマルサポートは重要ですね。
3…適切である。金銭管理が不安なので、介護支援専門員に管理をお願いしたい」と話しているAさんに対し、一旦受容したうえで、日常生活自立支援事業(業務内容に日常金銭管理が含まれる。)についてサービス情報を提供行ったことは適切と言えます。介護支援専門員が出来る援助ですね。
4…適切でない。本人の意思ではありませんね。妹の要望のみに応えるのではなく、家族の意見に寄り添いつつ、本人の意思も尊重した選択を提案していきたいねですね。いくら認知症だからと、話し合いもせずに利用手続きするのは適切ではありません。
5…適切である。
Aさんが、認知症が進んでいる恐れがあるため、今の生活状況についての再アセスメントすることは適切と言えます。
解説は以上です。
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【編集後記】マズローの法則
マズローの欲求5段階説とは、人間には5段階の欲求があります。
三角形△になっており頂点へと欲求が満たしたくなりたいと思う心理行動なのです。
このマズローの法則は、自己理解を深めたり、働くモチベーションをコントロールしたり、自身のキャリアを考える上でも非常に役立つと言われています。
「人間は自己実現に向かって絶えず成長する生きものである」という心理学理論です。
5段階の欲求とは
①生理的欲求
②安全の欲求
③社会的欲求
④承認欲求
⑤自己実現の欲求
の5つ。
これら5つの欲求には序列があり、下の欲求が満たされると、もう1つ上の欲求をもつようになるのです。
介護支援専門員として、クライアントに対し、相談を持ちかけてくる人々は、
それらのうちの何かが満たされない状況にいます。
例えば、経済的な困窮状態にある人は、 この欲求段階の一番基本となる生理的な欲求である食物さえ十分にとることができません。 また、介護者などから虐待を受けている高齢者は、「安全・安定」した場所を持つことができず、この基本的な欲求が満たされない状況にいます。
このような状況に置かれたクライアントにとって
当面の課題は、これらの基本的欲求を充足させることです。 つまり、食事や安全な居場所を確保することが重要になってきます。
しかし、 栄養のある食事がとれ、他者から暴力を受けることがなくなれば、この人が幸せになったと考え、援助を終了できるのでしょうか?
援助職者は、クライアントの緊急課題を解決することだけではないはずです。
まずニーズを充足させることを最優先させながらも、クライアントが持つさらに高次なニーズがどの程度満たされているかもアセスメントし、 それらを充足させられるようなかかわりをしていきます。
アセスメントし、 ケアにかかわる人々が一緒になっていけるように関係者に働きかけ、 全員がそのゴールに向うようになってきます。
ケアマネマネジメント実践力 という本より、まとめてみました。
とても良い本で、
ケアマネさんだけでなく、皆さんに、おすすめです。
マズローの法則。
それでは月曜日です。一週間の始まりですね。
いってらっしゃーい!!
あさひ