【編集後記】退院前カンファレンス
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問題 食事について適切なものはどれか。2つ選べ。
1 摂食・嚥下プロセスの先行期(認知期)は、食べ物を咀嚼する段階である。
2 摂食・嚥下プロセスの咽頭期の障害では、胃からの逆流がみられる。
3 食事の介護のアセスメントには、福祉用具専門相談員が関わることもある。
4 食事の介護のアセスメントには、利用者が調理を行っているかどうかの確認は含まれない。
5 食事の介護のアセスメントには、利用者の負担の活動性や睡眠状況も確認する。
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2019-27
解答3・5
摂食・嚥下のプロセスは5つの行程に分かれています。
①先行期(認知期):視覚・触覚・嗅覚で食べ物を認知。無条件反射で唾液分泌。
②準備期:咀嚼。唾液と混ざって食塊を形成。
③口腔期:食塊が咽頭に送られる。
④咽頭期:気道が閉じ、食道に飲み込まれる。
⑤食道期:食道のぜん動運動で胃へ送られる。逆流防止のため食道が閉じる。
このようなプロセスに分類されています。
①先行期(認知期)は、視覚・触覚・嗅覚で食べ物を認知し、無条件反射で唾液が分泌されます。
1…× 食べ物の咀嚼は、②準備期です。
2…× ④咽頭期は、食道に飲み込まれる過程です。「嚥下」はこの過程を指します。この過程での障害は、咽頭に食塊が残りやすくなることです。
3…○ 高齢者における摂食・嚥下障害は、その阻害要因により食事摂取の課題が異なります。なので、栄養の専門職だけでなく、医師、看護師、歯科医師、歯科衛生士、理学療法士、言語聴覚士、薬剤師、福祉用具専門相談員等、多領域の専門職と連携しながら課題を把握していきます。
4…× 食事のアセスメントには、利用者が調理を行なっているかの確認は含まれます。「調理」とは「食事を作る」ことです。これは、献立を考えることから食べること、後片付けまでをいいます。本人ができることはどれくらいあるのか、家族に依存している部分はどれくらいあるのかなどを確認します。
5…○ 食事中に傾眠する、寝ているのであれば、利用者の普段の活動性や睡眠状況の確認は必要です。しっかり覚醒していなければ、食欲が出ないし、誤嚥のリスクも高まります。
解説は以上です。
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【編集後記】退院前カンファレンス
地域包括支援センターより新規の依頼がありました。
現在脱水状態で入院中の方です。
昨日は退院前のカンファレンスへ行ってきました。
看護師さんや、相談員さん、リハビリ療法士さんとで
現状の報告や
今後の
在宅生活で必要なサービス検討します。
どんな情報を伝えるべきなのかや、
介護サービスでどのようなことが
行えるかの理解が乏しい場合があります。
ケアマネージャ側から積極的に質問をし、
注意して情報を集めます。
新規で受ける場合、
介護保険申請さえも行っていないまま
相談が来るケースもあります。
今回は区分変更申請中でしたが、
主治医意見書は書かれているか
認定状況の確認は必要です。
※確認しておくと良い情報
- 入院に至った疾患
- 現状のADL
- 退院時期退院に合わせて必要なサービス
- 退院後にも継続される医療行為・サービス
- 認定状況
情報を十分に仕入れず、ただ退院後に引き受けると、
困るのは自分と利用者様。
入院中の状況や現状のADLを聞くだけでなく、
入院に至った経緯や、
どのような在宅生活を見据えての退院になるのかなど
聞いておくと良いと思います。
福祉用具はともかく、医療系サービスが、必要な場合
主治医の指示書なども必要な場合があります。
その手配や確認が済んでいるのかも
確認が必要ですね。
ケアマネの仕事って
場数を踏んで、覚えていく事が多いですよね。
とっさに判断できるのも経験値です。
まだまだ、毎回不安ですし、これで良かったのかなと考えます。
あさひ